冬コミでは「大人買い」出現率がかなり高いと思われます。

よくある、「ココからアチラまでぜんぶいただける?(人´∀`).☆.。.:*・゚」というやつです。ちょっと違うか。

同人誌即売会的にいうと「新刊全て一冊ずつください」とか「全種一冊ずつください」とかですね。わたしもしばしば行います。特に、新規開拓したいサークルさまや、ネットですごく好きになったので本も欲しいサークルさんなどで。

で、同人誌はけっこう値段が張るので、再録本など分厚いものになると、一冊1000円を超えるものが珍しくありません。

経験的には、2cmくらいの厚さだと2000円ぐらいします。

わたくし、今回の冬コミで、一箇所のサークルさまでのお買い物額の、自分史上最高額を更新いたしました。

いままで、どんな大手さまに行っても、どれだけ「机の上のものを一種類ずついただける?(人´∀`).☆.。.:*・゚」をやらかしても、一万円を越したことはありませんでした。むしろそれがわたくしの、同人誌に対する信頼(よくわからないが信頼)となっておりました。
無鉄砲をやらかしても、なかなか崖っぷちからは跳ばない、ニクい奴☆でございました。


しかし。しかしですよ。やはり変革の時はやってくるのですね。
慣例は時代の移り変わりで変化し、決まりは覆される運命にあり、信頼はのちに裏切られるという要素を常に内包しているのです。

変化という微細な振動を、物事はつねに身に着けているものなのです。


それはとある有名サークルさまに並んでいたときでした。

久しぶりなのでわたくしは浮かれておりました。餌を目の前にしたライオンのごとく、目の前に並んだカカイル本に静かに興奮し、いったいどの本の中にわたくしの最も好みなお話が入っているのだろうと、ためつすがめつしながら、列に並んで順番を待っておりました。

私がイベントから遠ざかっていた間に、机の上に並んだ表紙に、一冊も見覚えがない状態となっておりました。
これは同人としてはけっこう珍しいです。だいたい、一度刷った本ならば、コピ本でなければ1シーズンくらいはもつものですし、大体半年くらいは売られています。もちろんサークルさんの規模や刷った冊数に寄りますが。

つまり私は半年以上もそのサークルさんに伺っていなかったわけです。
つーかイベント自体一年ぶりぐらいでしたので無理もない。

脳内は飢えたライオン状態でした。しかも再録本が何冊もあり、その分厚さに、まるで音を立てて焼けるステーキでも前にしたかのように動悸が止まらないのです。

サークルさんの「本日のお品書き」を拝見しても、見たことのない題名ばかりです。


――ああ。たまらねえ!


……正直、カカイル本が欲しいという気持ち半分、分厚い本を買いたいという気持ち半分、どちらにも操られて財布の中身を見失っておりました。

電車代を別に確保しておいてよかった。ほんとうによかった。

我を見失ったまま、気が付いたときには13800円分、財布が軽くなっていたのでありました。

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