項羽と劉邦。
2006年10月13日外出時には携帯と財布と文庫本が三種の神器。
ハンカチよりも文庫本を優先するヲドメなわたくしです。
最近、その文庫が項羽と劉邦になりました。上中下とある文庫の、いまはもう下巻も最後のほうです。
司馬遼太郎の著作は、燃えよ剣ぐらいしか読んだことなかったのですが、なぜこのひとの本がベストセラーになったのか、少しわかったような気がしました。
まず、文章が簡潔でわかりやすいこと。これは普段本を読まない層も取り込めるという意味で大きい利点です。
癖が少ないとも言えます。人物像を語るのに偏ったり、描写がやたら細かくなったりなどという、書き手の特徴と言える部分がなにやら薄く感じられる。
この部分が強く出ると、ライトノベル小説や仮想歴史小説っぽくなるんじゃないかなーとか思うんですが。
思えば、いままで自分が好きと感じた歴史小説は、描かれた人物像に好感を持ったものほとんどです。
つまり、「書き手による歴史的人物の解釈、脚色」を好んでいた気がします。
ふりかえって司馬作品はどうかというと、人物の脚色が著しく少ない(少なくとも私はそう感じた)。
完全無敵の英雄も、高潔な文官も出てこない。
そんな物語的な配役より、ちょっと一芸は持ってるけどそれぞれ人間くささを持った人物ばかりです。
それらの人々への解釈がいかにも理路整然としていて、わかりやすく、また、読んでいるうちに「ほんとにこんな奴だったのかも」と納得させられてしまうのがおもしろい。
戦闘の場面にしても、戦術はほとんど書かず、戦略面ばかりを書くのに驚きました。おかげで話の前後が大きくて、ちょっと混乱もしましたけど。
戦術場面に突っ込んだら、ずいぶん項羽が目立っちゃってただろうなあ(笑)。
そろそろ四面楚歌の場面なので、脚色が少ないといっても、ここはやはりドラマチックにくるんじゃないかなーとたのしみです。ここをアッサリ書いたら、それはそれで凄いな。
あと、京劇を何度か見たことがあるんですが、項羽の顔が恐いんですよ。
わりと悪役っぽい化粧で。
私的に、項羽は悲運の最期を遂げた英雄のような記憶があり、それがなんで悪役に?と思ってたんですが、
項羽が人間を生き埋めにして殺しまくったからだとわかりました。
占領した城の市民や、降伏した兵も何十万人とそのやり方で殺したりしたら、そりゃあ好かれまいて…。
ハンカチよりも文庫本を優先するヲドメなわたくしです。
最近、その文庫が項羽と劉邦になりました。上中下とある文庫の、いまはもう下巻も最後のほうです。
司馬遼太郎の著作は、燃えよ剣ぐらいしか読んだことなかったのですが、なぜこのひとの本がベストセラーになったのか、少しわかったような気がしました。
まず、文章が簡潔でわかりやすいこと。これは普段本を読まない層も取り込めるという意味で大きい利点です。
癖が少ないとも言えます。人物像を語るのに偏ったり、描写がやたら細かくなったりなどという、書き手の特徴と言える部分がなにやら薄く感じられる。
この部分が強く出ると、ライトノベル小説や仮想歴史小説っぽくなるんじゃないかなーとか思うんですが。
思えば、いままで自分が好きと感じた歴史小説は、描かれた人物像に好感を持ったものほとんどです。
つまり、「書き手による歴史的人物の解釈、脚色」を好んでいた気がします。
ふりかえって司馬作品はどうかというと、人物の脚色が著しく少ない(少なくとも私はそう感じた)。
完全無敵の英雄も、高潔な文官も出てこない。
そんな物語的な配役より、ちょっと一芸は持ってるけどそれぞれ人間くささを持った人物ばかりです。
それらの人々への解釈がいかにも理路整然としていて、わかりやすく、また、読んでいるうちに「ほんとにこんな奴だったのかも」と納得させられてしまうのがおもしろい。
戦闘の場面にしても、戦術はほとんど書かず、戦略面ばかりを書くのに驚きました。おかげで話の前後が大きくて、ちょっと混乱もしましたけど。
戦術場面に突っ込んだら、ずいぶん項羽が目立っちゃってただろうなあ(笑)。
そろそろ四面楚歌の場面なので、脚色が少ないといっても、ここはやはりドラマチックにくるんじゃないかなーとたのしみです。ここをアッサリ書いたら、それはそれで凄いな。
あと、京劇を何度か見たことがあるんですが、項羽の顔が恐いんですよ。
わりと悪役っぽい化粧で。
私的に、項羽は悲運の最期を遂げた英雄のような記憶があり、それがなんで悪役に?と思ってたんですが、
項羽が人間を生き埋めにして殺しまくったからだとわかりました。
占領した城の市民や、降伏した兵も何十万人とそのやり方で殺したりしたら、そりゃあ好かれまいて…。
コメント