DEATH NOTE -デスノート- (出演 藤原竜也、松山ケンイチ)
2006年7月1日 映画
映画デスノートを観てきました。
「1日」はファンサービスデーで千円で観れるそうで、狙い済ました客が多かったです。
で、感想。ネタバレを含みます。
……これドラマでやったほうが良かったんじゃね?
妹子はよくまとめていたと感心して好評価だったんですが、私はそこまで支持できず、うーんと考え込んでしまいました。
ドラマで〜と言ってみたら、「無理。CGのリュークを毎週作れっての?w」とその業界に生息している妹子に一蹴され、そっかあと肩を落とした私です。
たしかによくまとめられていましたけど、映画の初め、導入部分がどうにも気恥ずかしくて、見てられない気持ちになったことがちょこちょことありまして、
漫画ではそんなことなかったのになあ、と考え、映画と漫画の違いについてふと思いを馳せることにもなったのであります。
例えば、個人的な感想ですが、
漫画は、導入が荒唐無稽なほど興味をそそるが、
映画は冷める。
これは、デスノートを映画化するにおいては、けっこう難しいポイントだったんじゃないでしょうか。
デスノは導入部分がどうしても漫画的(というかファンタジー)だし、なによりも説明的です。
漫画のようにモノローグで解決するってわけにもいかない。
この初めの部分に時間をかけすぎたナルニアはめちゃ不評だったわけですが(いくらなんでも長すぎる)、
デスノは、ぽんぽんとリズム感をもってうまくまとめられていました。
けどやっぱり物語っぽいなーと思って、私はちょっと冷めてしまいました。
たぶん、外国人が演技していたらまた違ったんでしょう。なんか同じ日本人がまじめにファンタジーなこと喋ってると体が痒くなってくる私であります。
似あわねえっつーかなんつうか(酷い言い草でゴメンと誰かに謝る)。
外国人の俳優だと「非現実性」を強く後押しされるので、荒唐無稽な設定も進んで受け入れられる模様です。
我ながら、わかりやすい傾向…。
ただこの映画、だんだん面白くなってくるので、観ているのが辛くなったりはしませんでした。
最初をクリアすれば後はオッケーみたいな。
藤原氏の演技は、けっこう良かったと思います。どことなく舞台調な言い回しも、ライトの性格には合っていた感じ。いわばライトは、他人の前ではずっと演技し続けていることになりますから。
ただ、漫画との人物像はだいぶ違っているように思いました。同じ「幼稚なライト」でも、漫画のそれと俳優が見せたそれでは、見せ方に違いがある感じ。
漫画ライトは、常に「Lを殺すこと」を目標において、外堀をじょじょに埋め計画を進めていく、ものすごく計算高い人物のように描かれていた気がします。
いっぽう映画版では、「邪魔するものは殺す」といったような、進む道に飛び込んできた障害物を壊していくという、少し受動態な性格にも受け取れるように描かれていました。
そのせいか、ライトが常に危うい位置にいる感じで、いつバレるかとハラハラさせてくれます。これは実写ならではの緊迫感かもしれません。
ネタバレになりますが、南空ナオミにかなり翻弄されて、殺すまでにだいぶ手間をかけさせられていたこととか。心ならずも恋人を殺さなければならなくなったりとか。
というか、ライトが目をつけられる速さと頻度を考えると、「コイツよくキラだってバレなかったな」と苦笑してもいいぐらいです。映画観てて気づいて、なんで漫画じゃ気づかなかったんだろーと自問するハメに。
――つまり映画と違い、漫画はどんなアクロバティックな展開でも概ね、受け流せるんですな。私はそのようです。
そーだ恋人。このオリキャラ、使い方が非常に秀逸。効果的でした。
原作ではモノローグで補っていた、ライトの内面、キラ・犯罪者に対する考え方をわかりやすく示せたと同時に、ふつうの生活の裏で暗躍するキラという図柄を際立たせることができたと思います。
やっぱりリュークとの会話だけじゃ物足りないもんね。
リュークの声優をしていた中村獅童、うまかったです。このひとの声は好きだなー。
私の中じゃリュークはもっと舌足らずというか、ちょっと鈍い間抜けな面も持っている印象があったんですが、ずいぶんコミカルに変えられていました。
でも雰囲気的には合っていました。
映画の結論をどうするかはわかりませんが、原作と同じように幕引きするとしても、このリュークだったら印象深いシーンになることでしょう(むしろ観てみたい)。
CG…その業界の方からは、すごくツッコミどころがあったみたいですよ。私にはわかりませんけど(苦笑)。
さて、L。
これもちょっとコミカルな感じでした。バーベキュー串にドーナツやらエクレアやらバームクーヘン刺してたとこなんか特に。
まあ人間だったら表情の変化がぜったいあるわけだし、漫画のよーに無表情(つか「単一表情」?)で通すわけにもいかないので、チョコ等、甘味で人物像に肉付けしたってところでしょうか。これはけっこう好印象。楽しかった。
矢神父との組み合わせがけっこう合ってたかもしれない。凹に凸って感じで。
誰かが映画館を出たあとに「1800円出してまで観ようとは思わないなー」と言ってまして、同感ですが、1200円なら観てもいい。1000円で観れたのでよかったです。
ただ、一番どきどきしてオモシロそうだなーと思ったのはぶっちゃけ予告編だったと、高らかに歌い上げたいです。ナルニアほどじゃーないけど。
msnの映画レビューなどではけっこういい印象を抱いているひとが多いですね。
たぶん演出がどうのこうのというより(まあもちろんそれもあるんですけど)、
正義を主張する人間がしだいに悪に染まっていくという、作品のテーマを興味深く評価しているからじゃないかな。
ライトの目的と行動の二律背反のおもしろさは、漫画の大きな魅力のひとつでしたが、映画でもそう。
Lとライトのふたりに「正義は自分だ」と発言させることによって、よりフォーカスしている気も見られます。
さて後編はどうなるんでしょうか。
さすがに映画じゃーライトの「いきなり大ゴマで凶悪ヅラ」技を披露するわけにはいきませんので、藤原氏の演技が見所ですね!
それはすごく楽しみ。
デスノートを持った者の苦悩を、とことん見せてもらいたい。
そしてリュークはそれを楽しむ姿を。
Lは後半でさらにキャラ付けされるのか?
矢神父が演出するであろう、親子の愛情も見もの。それが破綻に繋がっていくのか過程がな(ニマリ)。
そして彼の白髪は果たして増えるのか!?(そんなどーでもいい…)。死ぬのかどうかは白髪の次に気になります。
漫画では後半から次第に動いてくる松田、楽しみです。あと捜査班の中に女性がひとりいるんですが、あのひとも何か絡むのかな。
1200円なら観てもいいと書きましたが、
デスノートは原作に漫画を持つ映画では、かなり成功するだろうと予測します。
なぜなら今、わたしは11月の後編が見たいので。
漫画とはまた別物のデスノートとして、なかなかの出来でした。
話は最初に戻ってしまいますが、なぜドラマでやったほうがいいなーと考えたかというと、
一話ごとに、ライトVS●●というわかりやすい形で話が進められただろうと思うからです。
リズム感のいいミステリー小説のように、ハラハラさせながら観客をうまく引っ張りこめたんじゃないかなと。
でもまードラマは映画のクオリティでは作られませんから、たぶん無理だろうなー。
出来上がっても映画よりおもしろくなることはまずないだろう。ちょと残念。
あと、ひとつ叫びたいことが。
ミサ役の戸田ちゃんオーバーニー可愛い!!!!
足細い!!!!!
CGで出てくるだろうレム、めっさ楽しみ。声誰だろう??v
「1日」はファンサービスデーで千円で観れるそうで、狙い済ました客が多かったです。
で、感想。ネタバレを含みます。
……これドラマでやったほうが良かったんじゃね?
妹子はよくまとめていたと感心して好評価だったんですが、私はそこまで支持できず、うーんと考え込んでしまいました。
ドラマで〜と言ってみたら、「無理。CGのリュークを毎週作れっての?w」とその業界に生息している妹子に一蹴され、そっかあと肩を落とした私です。
たしかによくまとめられていましたけど、映画の初め、導入部分がどうにも気恥ずかしくて、見てられない気持ちになったことがちょこちょことありまして、
漫画ではそんなことなかったのになあ、と考え、映画と漫画の違いについてふと思いを馳せることにもなったのであります。
例えば、個人的な感想ですが、
漫画は、導入が荒唐無稽なほど興味をそそるが、
映画は冷める。
これは、デスノートを映画化するにおいては、けっこう難しいポイントだったんじゃないでしょうか。
デスノは導入部分がどうしても漫画的(というかファンタジー)だし、なによりも説明的です。
漫画のようにモノローグで解決するってわけにもいかない。
この初めの部分に時間をかけすぎたナルニアはめちゃ不評だったわけですが(いくらなんでも長すぎる)、
デスノは、ぽんぽんとリズム感をもってうまくまとめられていました。
けどやっぱり物語っぽいなーと思って、私はちょっと冷めてしまいました。
たぶん、外国人が演技していたらまた違ったんでしょう。なんか同じ日本人がまじめにファンタジーなこと喋ってると体が痒くなってくる私であります。
似あわねえっつーかなんつうか(酷い言い草でゴメンと誰かに謝る)。
外国人の俳優だと「非現実性」を強く後押しされるので、荒唐無稽な設定も進んで受け入れられる模様です。
我ながら、わかりやすい傾向…。
ただこの映画、だんだん面白くなってくるので、観ているのが辛くなったりはしませんでした。
最初をクリアすれば後はオッケーみたいな。
藤原氏の演技は、けっこう良かったと思います。どことなく舞台調な言い回しも、ライトの性格には合っていた感じ。いわばライトは、他人の前ではずっと演技し続けていることになりますから。
ただ、漫画との人物像はだいぶ違っているように思いました。同じ「幼稚なライト」でも、漫画のそれと俳優が見せたそれでは、見せ方に違いがある感じ。
漫画ライトは、常に「Lを殺すこと」を目標において、外堀をじょじょに埋め計画を進めていく、ものすごく計算高い人物のように描かれていた気がします。
いっぽう映画版では、「邪魔するものは殺す」といったような、進む道に飛び込んできた障害物を壊していくという、少し受動態な性格にも受け取れるように描かれていました。
そのせいか、ライトが常に危うい位置にいる感じで、いつバレるかとハラハラさせてくれます。これは実写ならではの緊迫感かもしれません。
ネタバレになりますが、南空ナオミにかなり翻弄されて、殺すまでにだいぶ手間をかけさせられていたこととか。心ならずも恋人を殺さなければならなくなったりとか。
というか、ライトが目をつけられる速さと頻度を考えると、「コイツよくキラだってバレなかったな」と苦笑してもいいぐらいです。映画観てて気づいて、なんで漫画じゃ気づかなかったんだろーと自問するハメに。
――つまり映画と違い、漫画はどんなアクロバティックな展開でも概ね、受け流せるんですな。私はそのようです。
そーだ恋人。このオリキャラ、使い方が非常に秀逸。効果的でした。
原作ではモノローグで補っていた、ライトの内面、キラ・犯罪者に対する考え方をわかりやすく示せたと同時に、ふつうの生活の裏で暗躍するキラという図柄を際立たせることができたと思います。
やっぱりリュークとの会話だけじゃ物足りないもんね。
リュークの声優をしていた中村獅童、うまかったです。このひとの声は好きだなー。
私の中じゃリュークはもっと舌足らずというか、ちょっと鈍い間抜けな面も持っている印象があったんですが、ずいぶんコミカルに変えられていました。
でも雰囲気的には合っていました。
映画の結論をどうするかはわかりませんが、原作と同じように幕引きするとしても、このリュークだったら印象深いシーンになることでしょう(むしろ観てみたい)。
CG…その業界の方からは、すごくツッコミどころがあったみたいですよ。私にはわかりませんけど(苦笑)。
さて、L。
これもちょっとコミカルな感じでした。バーベキュー串にドーナツやらエクレアやらバームクーヘン刺してたとこなんか特に。
まあ人間だったら表情の変化がぜったいあるわけだし、漫画のよーに無表情(つか「単一表情」?)で通すわけにもいかないので、チョコ等、甘味で人物像に肉付けしたってところでしょうか。これはけっこう好印象。楽しかった。
矢神父との組み合わせがけっこう合ってたかもしれない。凹に凸って感じで。
誰かが映画館を出たあとに「1800円出してまで観ようとは思わないなー」と言ってまして、同感ですが、1200円なら観てもいい。1000円で観れたのでよかったです。
ただ、一番どきどきしてオモシロそうだなーと思ったのはぶっちゃけ予告編だったと、高らかに歌い上げたいです。ナルニアほどじゃーないけど。
msnの映画レビューなどではけっこういい印象を抱いているひとが多いですね。
たぶん演出がどうのこうのというより(まあもちろんそれもあるんですけど)、
正義を主張する人間がしだいに悪に染まっていくという、作品のテーマを興味深く評価しているからじゃないかな。
ライトの目的と行動の二律背反のおもしろさは、漫画の大きな魅力のひとつでしたが、映画でもそう。
Lとライトのふたりに「正義は自分だ」と発言させることによって、よりフォーカスしている気も見られます。
さて後編はどうなるんでしょうか。
さすがに映画じゃーライトの「いきなり大ゴマで凶悪ヅラ」技を披露するわけにはいきませんので、藤原氏の演技が見所ですね!
それはすごく楽しみ。
デスノートを持った者の苦悩を、とことん見せてもらいたい。
そしてリュークはそれを楽しむ姿を。
Lは後半でさらにキャラ付けされるのか?
矢神父が演出するであろう、親子の愛情も見もの。それが破綻に繋がっていくのか過程がな(ニマリ)。
そして彼の白髪は果たして増えるのか!?(そんなどーでもいい…)。死ぬのかどうかは白髪の次に気になります。
漫画では後半から次第に動いてくる松田、楽しみです。あと捜査班の中に女性がひとりいるんですが、あのひとも何か絡むのかな。
1200円なら観てもいいと書きましたが、
デスノートは原作に漫画を持つ映画では、かなり成功するだろうと予測します。
なぜなら今、わたしは11月の後編が見たいので。
漫画とはまた別物のデスノートとして、なかなかの出来でした。
話は最初に戻ってしまいますが、なぜドラマでやったほうがいいなーと考えたかというと、
一話ごとに、ライトVS●●というわかりやすい形で話が進められただろうと思うからです。
リズム感のいいミステリー小説のように、ハラハラさせながら観客をうまく引っ張りこめたんじゃないかなと。
でもまードラマは映画のクオリティでは作られませんから、たぶん無理だろうなー。
出来上がっても映画よりおもしろくなることはまずないだろう。ちょと残念。
あと、ひとつ叫びたいことが。
ミサ役の戸田ちゃんオーバーニー可愛い!!!!
足細い!!!!!
CGで出てくるだろうレム、めっさ楽しみ。声誰だろう??v
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