↑今日あった出来事です。
何ら関連性のないと思えるこのふたつが、わたくしを襲ったのですよ…!!

まずは首なし死体の話から。

今日、洗濯物を取り込んだとき。

――いきなり母上が、「ぎゃっ」と言って立ち尽くしました。

ぎゃあああ!!とかいう悲鳴ではなく、むしろ驚きによる声で、普段なら「あっ」とかで済む叫びが、驚き度数が高かったことにより「ぎゃっ」となりました――みたいな、そんな中途半端な声でありました。

「なによ」
とかなんとか、言ったかもしれません。

母は「さけが…」などと、言ったでしょうか。

次の瞬間のビクつきがあまりに大きかったので、わたくしよく覚えておりません。



―――なんと。



家の前三メートルほどの猫の額の物干し場、その端っこの軒下ちかく、今は誰も乗らない埃をかぶった自転車の真下に――、




鮭が。




ええ鮭が、首が食いちぎられた巨大な鮭が、横たわっていたのです…!!!!





目にした光景の、あまりのそぐわなさにわたくし目を疑いました。

だって、鮭ですよ? しかも身の丈60センチはあろうかという巨大な鮭。

頭は食いちぎられたように、あきらかに刃物ではない傷口。しかしその他に目に付く外傷はなく。

無残な姿をさらしつつも、覗く身は新鮮なサケの色なのですよ。オレンジの。

引きずられてきたとみられて、まだ乾かぬ血の跡が、「ついさっきここにほっぽかれたんだよーん」と主張しております。



……………なんで、鮭が、ここに…?



つか恐い。ホラーです。文で読んだら現実感もないしそんな光景想像もできないしで笑えるかもしれませんが、実際目にしたら不可思議すぎて恐いです。


「猫がもってきたのかな…」
「なんかこの桜の根元に住んでるみたいだしね…」←猫の額ほどの庭ですが、斜め向かいに住む祖母が薔薇の木を指したり、枇杷の苗木を指してみたり山桜を指してみたりしたらぜーんぶ根付いてしまったので(死)、やたら鬱蒼としているのです。


「き、きもちわるい…」
「…うん」

作り話でもなんでもなく、実話です。
というかこんな作り話をしてわたしの得になることがあったら言ってもらいたいぐらいだしな…。


――いやでもつーか、よ?

猫がひきずってきたにしてもさあ、先週のト○ビアの泉で、猫が咥えられる魚ってどの程度までかって実験したんだよね。無意味すぎてウケたけど。

そんとき、大体二キロちょっとぐらいまでならどうにか咥えられたような記憶があるんだけど…。

あの鮭、頭ぬかして60センチぐらいなんだから、相当重いと思う。

あんな重い鮭をひきずってくる猫ってどんなんなのよ…(怖)。


それに、いったいどっから持ってきたんだ――!!



なんというかですね、あの「ありえなさ」は恐怖そのものでした。
自分の常識の範囲外のものを目にしたとき、たしかに人間は拒絶に走るというか、排斥したくなるといいますか、パニクるのかもしれません。

日常以外のものは、すべて一種恐ろしい、気味の悪い、感覚的にもっとふさわしく言うと、「縁起の悪さ」を感じさせるものなのですね。

家の外で見かけるゴキより、家の中で発見したゴキが、より恐怖の対象であるように。

自分が理解できないことというのは、こわいんだなあと、深く思いました。



―――で、当の鮭は。


さまざまな謎を残したまま、次に見たときには消えておりました(これまたビビった)。


またどこへ引きずっていったのか…頼むから縁の下で食って腐らせたりしないでくれぇぇぇぇ!!!

…わたくし、思わず洗濯物とりこみながら言いました。

「港町だし、魚なんて見慣れてるのに、気持ちわるいもんだねえ。魚の死体が庭にあっただけで死ぬほどびっくりするんだから、人間の遺体なんか発見しちゃった人は、ほんッとーにきもちわるいだろうねえ…」

母上にはちょっと笑われましたが、本気でしみじみ思ったのですよ…。

いやもう、恐慌状態に陥って、トラウマになるくらい、人によっては気が狂いそうになるくらい恐ろしい出来事なのだと思います…。

あー、コワかった。



モヤっとボールについて。


―――夜店で売ってた!!!

くじ引きでモヤっとボールを引き当てるのです。

ほしい。ものすごくほしい。妹子とふたりで拳にぎりました。



―――買ってもって帰ってそんで、原稿途中「あー!!! モヤっとする!!!」って時に、「モヤっと!! モヤっと!!!」って叫びながら妹子の背中にボール投げつけたい!!(飛びゲリされそうだ)



最初に二人ともがチャレンジしたときは、どっちも最低の賞で、でもゴム製でトゲトゲのひかるボール(?)みたいな玩具をもらえました。

まあこれでも「モヤっと!!」できないことはないだろうけど、やっぱり緑の、あのブラ下がってるモヤっとボールがほしい…!!


「百円ショップとかで探せば買えそうだよね」
「ドンキーだったらありそうな気がする」


などと言いつつも目は輝くモヤっとボールを見つめる、両人二十歳すぎたイイトシの女。モヤっとボールにたかる小学生たちの中で浮きまくるのも構いやしませんでした。


39は上海で過ごして、ずうずうしくなったような気がします。
妹子は積極的にイベントに行くようになって、図太くなった気がします。

他人の目を本気で気にしてたら、デブとオタクはやってらんねーんだよ!!!(よくわからないキレ方)

まあとにかく、そのくらい魅力的だったモヤっとボール。

わたしたちは、どうしてもどうしても欲しくて仕方がありませんでした。かといって散財するわけにも参りません。

「最後にもう一回、やろうよ」
「妹子やってよ」

とたんに妹子は情けなさそうな顔になりました。

「いやーあたしさあ、自分でやるってヤツはどうにかなるんだけど、クジ系はぜんぜんダメなんだよね」
「あたしだってそうだよ。コインを穴に投げ入れたりするやつは得意だけど…」

沈黙姉妹。

結局、わたしが引き受けて行くことにしました。


「モヤっとボールが当たったら、新刊出るってことで★」


―――って出ない確立のほうがものっそ高いんデスケド――ッ!!


などと内心冷や汗かきつつ(占いの結果にも大きく左右されるほど原稿ヤバイ)、最後の一回にチャレンジ。


結果は――、


「中!」

「え?」


店じまいしながら客の相手をしていた忙しいおばちゃんに「中!」と宣告され、中ぐらいのボールを手にとりました。黄色の、ちっちゃいトゲトゲがついてるゴムボール。


……………中。




ビミョー。




でも笑いながら妹子が「新刊は出るね!」と言っていたので出るのでしょう。


――などと他人事のように言っては、冗談でも空手チョップをくらいそうなので、この芳しい成果に後押しされたようで嬉しかったことを記載しておきます。

さあっ、帰ってがんばるぞー!!

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