プラネテス (1)

2005年7月23日 読書
ISBN:4063287351 コミック 幸村 誠 講談社 2001/01 ¥680

レビューってより、感想です。


おもしろかったです。

私がいない一年間の間にアニメにもなったそうですね。こんなところで一年間のオタクギャップを感じてちょっと鬱。

情報から遠ざかるのは悲しい。でも取り戻すのも早いけど。

内容を知らない方のために一応説明のようなもの↓

廃棄された人工衛星などは、そのまま宇宙をあてどなく漂うゴミ――通称「デブリ」となってしまいます。
主人公、八郎太はそのデブリ回収員。いわば宇宙の掃除屋。

いつか自分の宇宙船を持ちたいという夢をもつ八郎太の、デブリ作業員としての日々からこのお話は始まります。


さて。

すべての問いは、自分に跳ね返ってくると私は思います。

たとえばこの漫画で言うなら「宇宙ってなんだろう」。

一度の爆発で撒き散らされたデブリを回収するのに費やす時間は10年。

「デブリを回収するこの仕事はいったいなんなんだろう」。

拾っても拾ってもデブリはなくならない。

「わたしたちのやっていることって、なんなんだろう」。


自分ってなんだろう。自分のやっていることは一体なんなんだろう。

――わたしが本当にやりたいことって、何だっただろう。


ふと見下ろした時に両手の中にあるものは、そう多くはありません。

頑張っても手に入らない。やり続けても変わらない。

むなしさばかりが心を支配する一瞬はたしかにあります。

なんだろう、うまく言えないのですけども、しかしそう判断して思うのはただ自分ひとりです。

自分が思う自分と、他人が見る「自分」の存在はけっこう違うものです。

わたしがわたしであるかぎり、外の目を持つことは決してできないから無理なことではありますが、そうして宇宙の目で自分を見たとき――ふっと気持ちが掬われる安堵もまた、たしかにあるのだと思います。

自分の世界だけでわたしを見つめていると、けっこう死にたくなります。

たまに他の世界をのぞいて、それでも足りなきゃどっかへ飛び込んで――無計画なようでいて、実は必死に自分を生かそうとしているのかもしれません。

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