マジです。洗いません。だから炊き上がった米がすっげ糠(ぬか)臭いです。

さらに水も鉄臭いので、余計に米が臭くなります。日本人は全員「うわくっせ」と感じます。

食べたことのない人には想像しがたいですけど、二日三日おいた米なんてメじゃありません。比較にならないほどにおいます。

しかしこれは、清潔か不潔かとか、米の臭いのを気にしないとかいう問題ではなく、単純に、そもそも飲めるほどきれいな「水」が絶対的に不足しているんだ、ということに起因してる気がします。

こうして海外で生活してみて初めて、日本という国の文化や生活習慣が、いかに美しい水や風土と深く関わりあっているかを思い知りました。

わかりやすく、日本人がショックな事実を挙げてみれば―――毎日、湯船にお湯を張って入るのが当然な国は日本と、あと日本人がその習慣を持ち込んだ台湾ぐらいらしいです。世界中で、ですよ?(前にも書いたっけかな)

中国では、農民の三億人の飲料水が、衛生的に問題あると、こないだニュースで見ました。

日本人は水と安全はタダでもらえると思っている、ってどっかの本で読みましたが、ほんと、海外に出ると水と安全をまず確保するのに四苦八苦します。

うつくしい水って、それだけで財産なんですね。

話を米に戻しますが、そんなわけですので、私たち留学生はどうにかしておいしい白飯を食べようと苦心します。

たとえばふりかけ。お茶漬け。お茶漬けの素やふりかけを日本から送ってもらい、感涙しながらご飯だけ食堂から買ってきても、いざ、となると一口食べて沈黙してしまうのです。

ていうか私は沈黙したんです…。

ふりかけも、お茶漬けも、あと海苔とご飯とか、卵かけご飯とか―――それら全部、白米が美味いからこそ、おいしいおいしい♪って食べれるものなんですよ。

メシがマズイと、そもそも日本料理の基礎って成り立たないのね。


ここで、どーしてもオノレでメシを炊かねばならない、と決意。


最初は、中国の米そのものがにおうのかと思いましたが(以前米の輸入をした時にいろいろ言われたように、日本のもちもちした米と違ってさらさらしてるヤツだからかな、とか)、自分たちで炊飯器を買って、お米を買って、洗って炊いてみると、においはほとんどなくなることが判明。

そこで気付いたわけです。―――米を洗う、という習慣がないことに。

私は、米を洗うときは水道の水で洗って、最後に二回ほどミネラルウォーターでゆすいで炊いていますけど、さすがに日本の米のように甘い香りとまではいきませんが、じゅうぶん美味しく炊き上がります(備長炭を入れて炊くとさらに美味いらしいんですがンなもんない)。

一度や二度でもいい、せめて軽く米をゆすげば、まだ違うものを…と、学校の食堂で黄色い米(ほんとに黄色いんです、ひどいときは(鬱))を見る度に、溜息を吐くのであります。

最近の日本では、精米の精度が上がって、糠はほとんど取れてるといいます。昔のようにがっしがっしと力を入れて研ぐと、かえって米が砕けて美味しさ半減しちゃいます。

精米が甘い、昔のままの濃い糠のにおいが、中国の市場で買ったお米からは漂うのです。

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